文芸塔

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優秀冠句




塔  映  山  声
松 尾 明 美

 ――冠句のこころは言葉の芯に情緒が映り響く――詩。
人生萬象、生活風景のそれぞれを創作力豊かに詠む世界。

  齢ふと いつまで保つ冬の菊 高 月
  遠い声 稲刈る一人一人濃し 香陽子
山 の 湖 仔牛もゆるり秋を降り 夏 原 弘 志 ▲戻る
 

 起伏に豊んだ放牧地を「ゆるり」と、群れ動く中に「仔牛も」混じっている光景。 映像の遠望切り取り描写であって、畜産場の生活季感の移りを「秋を降り」と結んで、情景に具象の美で感歎を伝えている。句境の切り込みが利く。

色と香と 神に愛でられ咲く薔薇よ 安養寺 和 子 ▲戻る
 

 端麗で香気溢れる「咲く薔薇」を讃える句は多い。その美「神に愛でられ」と詠み、丹精の欣びを率直に語った。

山 の 湖 鳴き渡るこえ従きくるよ 鞍 谷 弥 生 ▲戻る
 

 閑かで奥深い外景に「鳴き渡るこえ」を描き、鳥渡るに込めた微妙な心情が「従きくるよ」に、鋭く生命観映した。

色と香と 風に舞わせる週刊誌 藤 森 佐津子 ▲戻る
 

 雑多な情報満載の「週刊誌」を採り上げ、世事風俗の隈どり鮮烈な現代の出版界を、他愛ないが明るい批評描写。

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