春一番が吹か無いまま関西は、春分になったが今年珍しく、例年より一日早い暦日となった。
永年21日だったのが地球が、太陽を巡るずれから生じた異変。うるう年の調整も利かない天文現象となったらしい。
萬年暦がなくて判らないが、これから先更に一日早まる春分・秋分がある由。桜の開花が遅れて今春は寒さが長く、
諺の“彼岸迄”が当てはまらない。地軸の傾度差と公転軌道の位置による、四季が起きる現象に、今私宅の真東に昇る太陽と朝遅い、
弦月の出の後陽を追うように西に渡るのを見、天文の不思議な妙と眺めて、地球に棲み生きていることの感を覚えた。
そして小さな異状だが、夕方私宅近くの電線上に雀も混じえた小鳥群が、舞いめぐってから不気味な光景として、囀り並ぶ。
これまでなかったことで、鴉や鳶また他の事情で塒を追われたと見受けた。然し良い受けとりをすればこの辺りが、
その小鳥にとって安全な所であると考えた。平安京の頃、この地は朱雀野として吉兆にしていて、鳥にゆかりある地域だったと、鳥の群れるすがたに安堵した。
汝が生命 |
蒼穹にかえれと鳥放つ |
久佐太郎 |
好々爺 |
鳥の言葉がよくわかり |
桜 月 |
崖の下 |
鴉が歩くから寒い |
辰 一 |
何目指す |
風よりはるか春の雁 |
明 美 |
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